レヴェレイション
レヴェレイション
80年代を代表するバンドでTOTOの次にくるのがやっぱりジャーニー。だが、日本での80年代前半の人気は、TOTOよりもジャーニーのほうが数段高かく、とくに女性に大変人気があった。まあとにかく、TOTOもジャーニーも、80年代には欠かせないバンドであるのは間違いない。
このアルバムは、 新たに録音されたセルフカバー曲と新曲で構成された二枚組アルバム。セルフカバーのほうは、おもに70年代後半から80年代前半にかけてヒットしたものが選曲されていて、豪華なベスト盤になっている。といっても、ヴォーカルはスティーヴ・ペリーではない。アメリカ人でもない。アーネル・ネピダという、このアルバム発売当時は無名だったフィリピン人歌手。
ジャーニーも、TOTOのようにメンバーチェンジを繰り返してきたバンド。2006年にスティーブ・ペリーの後釜として加入していたスティーヴ・オウジェリーが脱退し、急遽ジェフ・スコット・ソートが代打ヴォーカルとして参加するが、翌年彼がさっさと脱退してしまったため、ヴォーカル不在状態となってしまった。ジャーニーもいよいよ解散かと囁かれていたと思ったら、リーダーのニール・ショーンが、まさかの方法でヴォーカルを見つけてきた。
アーネル・ネピダが、フィリピンでジャーニーの曲をカバーして歌っている様子がYou Tubeで流れ、それをたまたま見たニール・ショーンが彼にスカウトのメールを送った。無理も無い。アーネル・ネピダの声は、スティーヴ・ペリーにそっくりで、人気絶頂だった頃のジャーニーを彷彿とさせるほど。さすがにスティーヴ・ペリー時代のものと聴き比べると、どうしても「やっぱりジャーニーにはスティーヴ・ペリーだな」と思ってしまうが、スティーヴ・オウジェリーやジェフ・スコット・ソートよりはずっとジャーニーっぽい。
ところで「レヴェレイション」は新曲で構成された一枚目がメインで、セルフカバーの二枚目はおまけみたいなものらしいが、二枚目のほうが結構良かったりする。特にアルバム「エスケープ」の代表曲「クライング・ナウ」が素晴らしい。初期の名曲「ホイール・イン・ザ・スカイ」が選曲されているのも嬉しい。隠れた名曲「リトル・ガール」も選曲してくれていたら、もっと良かったかも。
それにしても、有名バンドのオーディションをネットで済ませてしまうなんて、凄い時代になったものだ。もしかしたら近い将来、新生クイーンのヴォーカルや再結成レッド・ツェッペリンのドラマーを、日本人が担当する、なんてことが起こりえるかもしれない。…そんなわけないか。
関連CD
エスケープ
ジャーニー
オリジナルLP=1981年リリース
音楽ちゃんぽん
ジャーニー
原題 Revelation
2008年リリース
曲目
ディスク:1
1. 新たなる旅路
2. 陽だまりのように
3. チェンジ・フォー・ザ・ベター
4. ワイルデスト・ドリーム
5. フェイス・イン・ザ・ハートランド
6. アフター・オール・ディーズ・
イヤーズ
7. 失われた愛の導
8. ホワット・アイ・ニーディド
9. 栄光への岐路
10. 夜に焦がれて
11. 旅の行方
12.ザ・プレイス・イン・ユア・ハート (日本盤ボーナス・トラック)
ディスク:2
1. オンリー・ザ・ヤング
2. ドント・ストップ・ビリーヴィン
3. ホィール・イン・ザ・スカイ
4. 時への誓い
5. お気に召すまま
6. クライング・ナウ
7. セパレイト・ウェイズ
8. ライツ
9. オープン・アームズ(翼をひろげて)
10. トゥ・ユア・セルフ
11. お前に夢中